小川 美陽

小川 美陽

BIOGRAPHY

1996年
大阪生まれ

2015年
奈良県立大学地域創造学部 入学

2017年
大学を1年間休学し、モントリオールに留学
アナログフォトスタジオ「Le Studio Argentique」でインターン

2018年
大阪国際メディア図書館・写真表現大学 写真作家コース 入学

2019年
大阪国際メディア図書館・写真表現大学 写真作家コース 修了

2020年
奈良県立大学地域創造学部 卒業
撮影アシスタントをしながら作家活動中

PHOTO BOOK《Scorched Into Memory ネガ(記憶)を炙る》

発行日 : 2019年3月10日
写真・テキスト・編集・デザイン : 小川美陽
監修 : 大阪国際メディア図書館 写真表現大学・Eスクール ブックデザイン講座
翻訳・編集 : David Thomas France

《Scorched Into Memory ネガ(記憶) を炙る》508×610 3piece

《Casino In My Head》《Me In My Head》ネガを炙るシリーズから 297×420 2piece

ネガを炙る理由は?

昔からある時間や記憶に対する執着心から、現代のデジタル化や写真の大衆化が「何でも撮っておこう」という習慣やデータがあるという安心感を生み出し、我々人間としてのアナログ的記憶・知覚行為を鈍らせているのではないかと感じることがあります。

そういった人間にしかできない感覚的なものに対し、常に敏感であるために、ネガを炙るという手法にたどり着きました。

ネガを炙るということは、自身への記憶を再記憶するという強制的なアプローチです。写真データや手元に残ったネガは、単に記憶の脆さを感じさせるものでした。当時現地でのシャッターを押したリアルな感覚を、また取り戻したかったのです。


グループ展 SCvol.16「Next→」 《Scorched gallery》

《逃げ去った時間を追う》現代アート展「船/橋 わたす 2019」

52×66 waterproof paper : Photo and Schedure for grandmothe in the nursing home

祖母が施設に移ってから、帰る場所は置いておこうと家は取り払わずに私たち家族が管理していました。

ある時、祖母とこの家は同じ時間を持っており、2つで1であることに気付きました。祖母がいなくなり、家具もめっきり減った空間はかなり無機質なものでしたが、施設で生きる祖母と、この空間との奇妙な強いつながりが祖母を部屋に想像させました。

そして祖母と過ごした時間を辿り、失った時間まで追うように想像し、部屋に祖母を見立て時間を共有しました。祖母の服をきて、祖母の車椅子に座ってもらったこの人が、もはや誰であるかは重要ではありませんでした。


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